糖尿病
糖尿病
※基本的には保険制度内での導入となります。自費での導入も可能ですが、その際はご相談ください。
糖尿病には高血圧や脂質異常症、高尿酸血症などを合併していることが多いです。そのため、通院先の先生からついでに糖尿病の薬も処方されがちです。近年、いろいろな種類の糖尿病薬が発売されており、数値が悪いからと糖尿病薬を追加されがちです。これらの多様な糖尿病薬の特徴を理解しながら、うまく使いこなすにはやはり専門的な知識が必要です。院長である私の治療方針は出来るだけ治療の負担を減らしながら、ご本人が気軽に取り組めることから取り組んでいただくことを目標にしております。そのため、お薬の処方も最小限に努めております。一度、増え過ぎてしまったお薬の整理にだけでもご来院してみて下さい。
糖尿病とは、すい臓から分泌されるインスリンの作用が不十分なために血糖値が正常範囲を超えて高くなる病気です。インスリンはヒトの体内で唯一血糖を下げることができるホルモンで、すい臓のランゲルハンス島β細胞から作られます。血糖値のコントロール不十分な状態が続くと、高血糖により血管壁がゆっくりと傷つき、年の単位で徐々に動脈硬化が進行します。すると忘れたころに糖尿病の合併症が出てきます。
すい臓のランゲルハンス島β細胞が破壊される病気で、インスリンは絶対的に欠乏する場合が多いです。破壊されたβ細胞は元に戻らないため、インスリン注射が必要となります。
発症にはインスリンの作用不足や遺伝に加えて、食べ過ぎ、肥満、運動不足、ストレスなどの生活習慣が深く関係しているといわれています。生活習慣の見直しが治療の中心となります。
妊娠中に初めて発見あるいは発症した糖尿病に至っていない糖代謝異常のことを表します。産婦人科の先生からご紹介いただく場合がほとんどです。
薬剤や内分泌疾患によるもの、肝疾患によるもの、感染症によるものなどが含まれます。他の病気の治療にステロイドを使用される方は要注意です。
糖尿病の診断には現在の血糖の状態と、過去の血糖の状態を知る必要があります。現在の血糖の状態は血糖値で、過去の血糖の状態はHbA1c(ヘモグロビンA1c)で知ることができます。それぞれに基準値があり、以下の表をもとに私たちは診断をしております。
HbA1c(ヘモグロビンA1c)は採血時から過去1、2か月の平均血糖値を反映します。当院では当日結果をお伝えできます。
糖尿病になったからといって症状が出るとは限りません。血糖が高い状態が続くと、のどが渇く(口渇)、血糖をうすめるために水分を多くとる(多飲)、水分を多くとったので尿が多く出る(多尿)、血糖の利用障害が起きて体重が減る(体重減少)が生じます。しかし、ほとんどの方は健康診断などで異常を指摘されて受診される場合が多く、症状がまったくないということもよくあります。
糖尿病では以下のような合併症が起こります。これらは適切な糖尿病治療をすることで予防ができます。これから治療を始める患者さんは、まず合併症の現状を確認することが大切です。当院では合併症予防に力を入れた診療を行っております。お気軽にご相談ください。
細小血管症・・・糖尿病性網膜症、糖尿病性腎症、糖尿病神経障害
大血管症(いわゆる動脈硬化)・・・心筋梗塞、狭心症、脳卒中
足病変・・・下肢の血流障害、足壊疽
悪性腫瘍、感染症、白内障、緑内障、歯周病、認知症、骨粗鬆症など
糖尿病の治療は薬物療法、食事療法、運動療法の3つを組み合わせて行います。糖尿病は虫歯と同じで、進行すればするほど治療に難渋する病気です。症状がないから放置すると、その間に合併症も進行します。診断されたらぜひ早めにご相談ください。