内分泌ってなに?
- 2025年12月11日
- 院長の記録
こんにちは。院長の佐藤悠太です。
だいぶ寒くなってきましたね。うちの理事長犬「あると」くんは毎日床暖の上でとろけています。童謡の「ゆきやこんこ・・」に犬は喜び庭駈けまわり猫はこたつで丸くなるという歌詞がありますが、うちのは猫派ですね笑

さて、今日は私の専門分野でもある内分泌についてお話しようと思います。そもそも、内分泌ってなにと思われている方が多いと思います。そこで、少し簡単に説明できたらと思います。
人体には内分泌と外分泌があります。内分泌とは直接ホルモンを血管内に分泌させて標的臓器(甲状腺や副腎など)に作用するものを示します。一方で外分泌は独自の導管(分泌液の通り道)を持ち、体の外部に分泌させるものを示します。血管内と体外で覚えると分かりやすいと思います。

では、ここからは具体例で見てましょう。
一番有名な内分泌は皆さんも聞いたことがあるインスリンです。インスリンって糖尿病と思われていますが、糖尿病も立派な内分泌の病気の1つなのです。インスリンはお腹の中にある膵臓で造られて直接血管に分泌されて、標的臓器(血糖を欲しがっている細胞)に作用します。まさに内分泌の代表例です。他にもバセドウ病や橋本病などを代表とする甲状腺の病気も内分泌が関わっています。
内分泌が発展したのは主に1900年代以降からで、学問的にはまだ新しい学問であるという点も興味がつきません。例えば、橋本策(はかる)先生が大正元年(1912年)にドイツの医学誌に「リンパ腫性甲状腺腫に関する研究」を報告され、これが後に国際的に評価されて橋本病と名付けられました。内分泌の発展には他にも数多くの日本人の先生方が関わっています。それだけ日本と内分泌には切っても切れない関係があります。

では外分泌はというと、汗や唾液、鼻汁、消化管液を示します。消化管は口からずっと大腸まで繋がっており、私たち医療関係者にとっては消化管内は外の空間と認識しています。そのため、例えば唾液、胃液や胆汁も外分泌に相当します。
ここまでが内分泌の基礎に当たります。しかし内分泌の真の面白さはここからです。それについてはまた後日、コラムに書こうと思います。
それではお風邪などにお気をつけてお過ごしください♬

